倉鉢徹のページ: 新書-英仏百年戦争-
 

2009年03月09日

新書-英仏百年戦争-

■古い文章のリサイクル。

英仏の潜水艦接触事故などというものがあったが、かつての英仏間は長い間敵であった。その初期の頃である「百年戦争」の話のまとまった本がある

佐藤賢一の「英仏百年戦争」は、英仏間の「百年戦争」前史として、世界史で習ったおフランスっぽい名称のイングランドのプランタジネット朝というのがあるが、これをまず解説している。


この王朝(プランタジネット朝)の獅子王リチャードや失地王ジョンの本貫の地はフランスにあり、フランス王の家臣たる貴族がイングランド王を兼ねていただけでイングランドで生活していた訳ではなかったとは。

小説「アイヴァンホー」にすっかりだまされていた。ロビン・フット伝説の敵役が代官でありジョン王自身ではないことも、考えればおかしな話だ。

本拠地をフランス王に没収され、海を渡ってイングランドに落ちのびたから「失地王」とは。

「イングランド人のプライドとやらで改竄がなされたかもしれない」としてシェークスピアの「ヘンリー5世」を取り上げているのは、中世フランスを舞台にした小説を書いている佐藤賢一らしいバイアスと見て、割り引いて考えるべきか?

封建制で分散した統治権を王が取り返す絶対王制への歩みの一部として「百年戦争」を読み解くという視点は正当なのだろうけど。

■「国民国家」という概念の発生についてやや早すぎるのではないかという疑問を感じる。貴族や王の私的領地の奪い合いという感覚から国家の防衛への意識の変換は19世紀ごろであったような気がする。


「英仏百年戦争」佐藤賢一、集英社新書
英仏百年戦争 (集英社新書)
集英社
2003-11

「ロビン・フッド 特別編集版」ワーナー・ホーム・ビデオ
ロビン・フッド 特別編集版 [DVD]ペン・デンシャム
ワーナー・ホーム・ビデオ
2008-07-09

「アイヴァンホー〈上〉」ウォルター スコット、菊池 武一、岩波文庫
アイヴァンホー〈上〉 (岩波文庫)Walter Scott
岩波書店
1964-01

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posted by kurapat at 08:24| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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