倉鉢徹のページ: SF-オペレーション・アーク1
 

2009年11月22日

SF-オペレーション・アーク1


反逆者の月オナー・ハリントンのディヴィッド・ウェーバーの新刊「オペレーション・アーク 1」が出たが、微妙。

矢口翻訳で無理やり19世紀英国海軍流に訳されている宇宙軍はあっさりと退場して、幕を開ける中世暗黒時代を思わせる宗教世界になった植民星。

手段であったはずの「テクノロジーレベルの低い植民地」が目的にすり変わってしまった後の話がかなり長そうだ。
テクノロジーを発展させて人類が復讐に臨むまできちんと翻訳が出るのを期待して、中世暗黒モドキに耐えなくてはならない。

航宙技術は「オナー・ハリントン」。中世風暗黒世界は「反逆者の月3」というように引き出しのネタが尽きたのか?というウェーバーだ。

表紙のネェちゃんは何者かと思えばオリバーに相当する役割か?本当に自前の引き出しが少ないひとだったんだな、ディヴィッド・ウェーバーは。

■相変わらず矢口訳は変な日本語。

「対情報」ってなんだ?日本語ならば「防諜」。直訳ならば「カウンター・インテリジェンス」だろう。
そんなこと諜報機関について解説した本ではほぼ訳語が統一されていたはず。「対情報」なんて新語を作るな!

まぁ、翻訳によってニュアンスが変わる困った場合があるのも事実。
「防諜」だとスパイを摘発するだけというニュアンスに取れてしまう。
だが、「カウンター・インテリジェンス」には偽情報をスパイに掴ませてかく乱する。あるいは矛盾する偽情報を流して敵のスパイ同士を疑心暗鬼に陥らせる行為も本当は含まれている。

スパイ小説なんかで訳語が統一されているはずなのに、無視する矢口がおかしい。

敵対するエメラルドの君主の称号が「王子」なのもあきらかにミス。英国のウェールズの主がかつて「ウェールズ大公」と名乗り、英国皇太子の称号が「プリンス・オブ・ウェールズ」でウェールズ大公位を継承していることを踏まえれば、「大公」が無難な翻訳。

これは「ゲド戦記」の翻訳について2ちゃんねるでも指摘されたこと。


「ウェールズ-Wikipedia」




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posted by kurapat at 22:20| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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