■前倒しされる沖ノ鳥島や南鳥島など離島開発の経済的根拠となる海洋資源を題材にした本「太平洋のレアアース泥が日本を救う 」が出た。
レアアース泥とは何か?を解説し、その後そのサンプル解析や分析結果からの分布の解説へと進み、その資源化までの道程についての考察で結んでいる。
レアアースといわれる元素が軽レアアースと重レアアースに分類されること。
レアアース市場を中共(中国)が寡占化できたのは軽レアアースはその採掘コストの安さゆえにである。
そして重レアアースは中共にそのほとんどが集中している。
公海上あるいは海洋国家のEEZ内のレアアース泥を採掘できれば中共の寡占化に風穴を開けることができる。
既存技術の延長上で採掘は可能である。
中共が低価格でレアアース泥採掘潰しにかかってきても十分に対抗できるし、価格調整弁として期待できるとしている。
残念というか、気になるところは「霞ヶ関の対応」に対する失望の具体的内容が書かれていないところ。下手を打って敵を作らないようにしつつ、釘を刺しておこうといった配慮か?
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■本書執筆段階では既に「南鳥島周辺EEZ内でのレアアース分布」にかんする研究はまとめていただろうけれども、それは学会やニュース報道に任されていた。
Yahoo:
「南鳥島周辺でレアアースの泥 EEZ内で初」産経新聞 6月28日(木)19時13分配信
産経:
「南鳥島周辺でレアアースの泥 EEZ内で初」2012.6.28 19:07 (1/2ページ)[鉱物]
日刊工業新聞:
「南鳥島近海にレアアース−東大・三井海洋開発、国産化にらみ技術開発」掲載日 2012年07月02日
J-CAST:
「南鳥島でレアアース発見 日本は資源大国になれるのか」2012/6/29
ブログ「日比野庵 本館」:
「南鳥島沖に埋もれるレアアース泥 」
このブログ記事は関連論文のPDFでも見ているのか関わりのありそうな図版を公開している。
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