倉鉢徹のページ: 書評−真説鉄砲伝来
 

2007年05月05日

書評−真説鉄砲伝来

「真説 鉄砲伝来」は2006/11月の日経朝刊の書評にも取り上げられたけど、すっきりしない読後感。

1. 1543年、種子島に鉄砲伝来。但し、漂着船はポルトガル船ではなく、偽倭寇あるいは後期倭寇と呼ばれる中国海賊船というのが最近の研究結果。
この漂着に先行する鉄砲伝来例は否定。「もののけ姫」の石火矢衆を否定と理解すればいい。

2. 九州大名から室町将軍への献上品、室町将軍から東国大名への下賜品として全国の戦国大名へ鉄砲の存在が広まる。

3. 猟師が狩猟に用いる。

4. 猟師から撃ち方を習った炮術師が成立。

5. 炮術師が全国行脚し、鉄炮術を各地の戦国大名に伝道。弟子に秘伝書を交付。秘伝書は概ね鹿などの狩猟に重ねて打ち方を解説。

6. 大名が炮術師を雇って鉄砲隊を編成。鉄砲鍛冶も自領に抱え込む。

2から3の説明に論理の飛躍を感じる。鉄砲を猟師が所有したとして、それは気軽に猟師が買えるほど安価だったのか?猟師が狩猟専業ではなく他の業務で人に当てることもやっていた可能性はないかなどと考えてしまう。

■まあ、「服部半蔵と影の一族」に「江戸時代になってからは江戸城に勤める伊賀者や甲賀の者が表芸として鉄砲隊を務めていた」という記述がある。また戦国の頃、平素は「杣『人(そまびと)』(猟師)として暮らしていた」とかあるので、影響でそんなことを考えたわけだが。

「真説 鉄砲伝来」宇田川武久、平凡社新書

「服部半蔵と影の一族」橋場日月、学研M文庫

「真説 鉄砲伝来」宇田川武久、平凡社新書
真説  鉄砲伝来 (平凡社新書)
平凡社
2006-10-11

「服部半蔵と影の一族」橋場日月、学研M文庫
服部半蔵と影の一族 (学研M文庫)
学習研究社
2006-10

もののけ姫宮崎駿
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
2001-11-21

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posted by kurapat at 14:56| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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