倉鉢徹のページ: 書評-史記の「正統」-
 

2008年01月10日

書評-史記の「正統」-

■平勢隆郎氏の《史記の「正統」》は史記の年代矛盾を合理的に解決できる方法の提案と解説した本の改訂文庫化。

王や君候の在位をいつから数えるかの基準が戦国時代途中で変わってのに、後の数え方が最初から採用されていた、と思い込んでいた。
それ故に誤差が蓄積され、春秋戦国の君候の在位年代があわなくなってきた。

「史記」に否定的な視点で「漢書」は記述されている。史記は「楚子」「楚王」と記述を混在させることで、実際には「王」を称えていたが、中華側は周より下の諸侯扱いしたという状況を「察しろ」というニュアンスが含まれている。
「漢書」は漢の周辺国が自立して「王」や「帝」を称していても、一貫して諸侯扱いしている。
その形は「春秋左伝」と「春秋公羊伝」の諸侯の記述の相違以来のものである。
やがて「正統」を重んじる故に、「漢書」のように一貫して下に見て呼ぶ形が定着した。

平勢氏の説明が合理的であるならば、学会で反論にあうとか、Wikipedia解説のように敵が多いのは何故か?学際的に天文学者との交流を行っていることなどが、憎まれる要素?、あるいは嫉妬?
合理性よりも研究者の感情が優先されていないことを願うばかり。


《史記の「正統」》平勢隆郎、講談社学術文庫
史記の「正統」 (講談社学術文庫 1853)
講談社
2007-12-10


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posted by kurapat at 11:40| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 東アジア史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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