倉鉢徹のページ: 信長は天才か?
 

2008年04月17日

信長は天才か?

■信長の勝利のうち初期の「桶狭間の戦い」は諜報戦の勝利とかではなく、たまたま運が良くて今川義元の本陣まで辿り着けた信長本隊といったところではないか?」といった主旨の本「信長は本当に天才だったのか」があったりする。
錯誤はあったものの義元本陣にたどりつけた運の良さはすでに書評−「信長の戦争―『信長公記』に見る戦国軍事学」で触れた「信長の戦争」」に藤本氏が書いていること。

「楽市楽座」もすでに斉藤道三が行ったことの踏襲。これは寺社に入っていた収入を城下町に落ちるようにしたもので、特に信長が無神論者で開明的な人だったといったものではないとか、いろいろ批判しようと思えばできる。
しかし、「桶狭間の戦い」より後は負けないように周到に根回しをしてから合戦に挑むようになったとも藤本氏は書いている。

■一方、別冊歴史読本「日本の戦争と合戦―そこが知りたい常識疑問」は旧来の「長篠の鉄砲3段撃ち」を無批判に踏襲している。さらに本当は野戦陣地なのに遠景写真では馬防柵しか写っていないから、馬防柵にのみ言及。

フィールドワークで調査する在野の研究者の成果に目を向けず旧来の文献に拠ってばかりいるのだろうか?たった1ページで記述する制約があるにしろ、チトひどい。


参考リンク:
「目から鱗の話−銃砲と歴史−長篠の戦い05 戦いの「実像」戦術革命?」
「毎日新聞社:ふれあいプラザ>NIE>謎解き日本史インデックス>謎解き日本史」


「信長は本当に天才だったのか」工藤健策、草思社
「日本の戦争と合戦―そこが知りたい常識疑問」別冊歴史読本
「信長の戦争―『信長公記』に見る戦国軍事学」藤本正行、講談社学術文庫



信長は本当に天才だったのか工藤 健策
草思社
2007-08-24

No Image

新人物往来社
2008-03

信長の戦争―『信長公記』に見る戦国軍事学 (講談社学術文庫)藤本 正行
講談社
2003-01


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posted by kurapat at 10:26| 東京 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 日本史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。私も「信長は本当に天才だったのか」は読みました。今までの信長像がガラッと変わってしまいましたが。それでも、私は美化された信長を信じたいです。歴史はロマンだと思っているからです。

私もこの本のレビューを書いています。よかったら読んでみてください。
Posted by 三毛ネコ at 2008年05月12日 10:03
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