倉鉢徹のページ: サイエンス
 

2007年08月09日

書評−生物と無生物のあいだ

「生物と無生物のあいだ」は面白い。

まず、つかみで日本に普及している「野口英世」の虚像を批判。

いや、批判内容が正しいというか、むしろ「黄熱病」研究が間違いだったように研究者としての野口英世は空振りだらけの研究者人生だったことが、日本では知られていないままだという原状のほうが不思議。

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2007年08月08日

オゾン濃度と大気汚染のシミュレーション

「オゾン濃度:20年、日本の汚染深刻…中国が対策行っても」
「同上」

「中共と大気汚染」関連でJAMSTEC(海洋研究開発機構)や国立環境研究所、九州大が行ったシミュレーションだそうだ。しかし、今の成長を中国が続けて、排煙の対策を講じた場合という前提条件だ。この条件は成立するのか?
シミュレーションと聞くと、前提条件がまず気になる。前提条件が誤っていれば、スパコンシミュレーションだろうが電卓でデータマイニングだろうが、意味を成さないことになるから。
製造業が中国を離れ、ベトナムその他の賃金・雇用リスクの低いところへ移動する気配が漂う今日この頃だ。


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2007年08月07日

書評−星の地図館 Star Atlas New Edition

「星の地図館」は星座図と神話の抜粋で構成された本だが、Amazonレビューはなかなか厳しい。この手のビジュアル本は実用的かどうかよりも目で楽しむものだろうと思うのだが。

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楕円銀河M87とウルトラシリーズ

「宇宙はどこまで明らかになったのか」を入手したので、早速読んだ。そして、楕円銀河M87の宇宙ジェットの解説を読んで思い出すのが、円谷プロのウルトラシリーズ。
脚本では「M87星雲」だったのに、撮影で役者が間違って「M78星雲」といい、そのまま放映された。本当はM87銀河からやってきたことにしたかったのに、銀河系内の一領域の散開星雲を「光の国」とする設定を後付けにせざるおえなかったとか。
「よその銀河からやってきた親切なヒーロー」ではなくなってしまったわけだ。

「宇宙はどこまで明らかになったのか」のP170辺りは従来と異なる降着円盤の存在の検討。先の京大のニュース「埋もれたブラックホール」と被る分野のようだ。


「宇宙はどこまで明らかになったのか 太陽系の誕生からブラックホール、宇宙の進化まで」福江純、粟野由美 編著、サイエンス・アイ新書(ソフトバンククリエイティブ )


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2007年08月05日

埋もれたブラックホール

Googleニュースで漏れる科学ニュースを提供するサイトの「サイエンスポータル」を見たら、銀河中心のブラックホールねたで、観測しづらい暗いブラックホール登場。
本来、降着円盤で物質をX線に換えて可視光でも輝くはずなのに、なぜか暗いブラックホールということらしい。

【 2007年 8月 1日 大量の物質に埋もれたブラックホール発見 】

【「ニュータイプ」巨大ブラックホールの発見−高エネルギーX線で暴く隠れたブラックホールの謎−】

ブラックホールのポピュラーな解説者といえば、福江純氏。手元の本と最新刊の紹介。


「“見えない宇宙”の歩き方―ブラックホールからニュートリノまで」
福江純、PHP新書


「宇宙はどこまで明らかになったのか 太陽系の誕生からブラックホール、宇宙の進化まで」
福江純、粟野由美、サイエンス・アイ新書(ソフトバンククリエイティブ )


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補償光学

「すばる望遠鏡」の性能というか高解像度を支える技術の一つが「補償光学」だが、この由来についてぼかして軍事技術との関係を否定したがる向きがあるようだ。

たとえば、「補償光学」「SDI」でググれると「望遠鏡の補償光学とSDIの大気圏外照準研究がたまたま並行的に行われた」かのごとく書いている日本国内のWebページがある。

一方Wikipediaは「ウィルソン山天文台」の解説で、「SDI用にDARPAの資金で開発された技術がNSF(米国科学財団)の支援で民生用途に転換された」と書いている。

DARPAの性格は先端研究への出資であって、軍事に限定されるものではないが、時代と政権によっては軍事に特化しないといけない場合もあった、というように研究費を提供する研究テーマは柔軟性にとんでいる。そのへんを理解せずにDARPA関連は軍事だと決め付けて、無視しようとするのは困ったことだ。


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2007年08月01日

ハッブル望遠鏡の宇宙遺産

「すばる望遠鏡の宇宙」で挙げた本が「ハッブル望遠鏡の宇宙遺産」という穏やかでないタイトルで新書として出たのは、スペースシャトルコロンビアの空中分解事故が原因。事故を受けて、スペースシャトルの運用ルールが変わり、ハッブル宇宙望遠鏡の高度までスペースシャトルが移動することは禁じられた。
その禁止が解除されずメンテナンスされなければハッブル宇宙望遠鏡が姿勢制御用推進剤を失い、また観測ユニットの老朽化で運用停止することが決定的と思われて、このタイトルになった。

その後、状況が変わって、ハッブル宇宙望遠鏡をメンテナンスして運用を継続することになったが、いまだメンテナンスは行なわれていないはず。
米国においては日本ほど当初の構想に拘わらない故に方針の転換はよくあることらしいが、実際にメンテナンスが行われるまでハッブル宇宙望遠鏡の余命は判らないとみなすべきかもしれない。


「カラー版 ハッブル望遠鏡の宇宙遺産」野本陽代、岩波新書


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書評−環境問題はなぜウソがまかり通るのか

「地球温暖化」話の関連というか環境関連で、〈売り逃げしやすいというか、当たらなくても傷が浅くて済みそうな出版形態であるペーパーパック形式なのに〉売れている本が、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」。「環境に優しいとか、リサイクルとかいって行われていることが、コストばかりかかって、さしたる意味はない」という主張の本。

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2007年07月31日

単なる偶然-ヨハネス・ケプラー-

また、某所にアップしそこなった古い文のリサイクル。

2006年8月に「冥王星は惑星から除名」なんてネタが流れたが、会議の開かれたチェコの首都プラハは菊地秀行が言うところの「魔都」というか、惑星の運動に関するケプラーの法則で知られるヨハネス・ケプラーの活動拠点であり、彼が生活の糧を得るためのもうひとつの肩書きは占星術師だった。
天体の研究で飯が食えるのはパトロンがいる場合くらいのもので、彼が金を得られる手段は占星術であり、かの傭兵隊長ヴァレンシュタインをケプラーが占ったことがあるとかないとか。
まぁ、冥王星を含めた占星術はあるのか?と考えることはまあ面白いと思う。しかし、会議がプラハで開かれ、惑星の分類の検討に踏み込んだのがケプラー関連の土地であったのはただの偶然だろう。

そして、2006年に邦訳の出た本が「ケプラー疑惑」
肉眼の天体観測家ティコ・ブラーエの墓が暴かれ、遺体を分析してヒ素を検出。ここまでは一応は単なる事実だ。
そこから「犯人は誰か?」となり、一番の受益者は遺産である観測データを受け継ぎ、ケプラーの法則を唱えたヨハネス・ケプラーだ。じゃあ、彼が犯人か?で一冊の本になってしまった。
翻訳出版を決意した編集者と出版社は勇者だけど、2006年だと「ユダの福音書」の陰に埋もれてしまった感じだ。科学に対する関心が薄そうな今時では苦労しそうな科学史翻訳物。

もう一冊のケプラー絡みの「ケプラー予想」(球体の最密充填)は2005年邦訳だから、時期がチトずれて面白くない。また、過去のケプラーによる予想を現代に計算機を用いて証明したことが主題だから、ケプラー本人とはカケ離れている。

日本に限定すれば、2006年は微妙にケプラー絡みの年であったといえるかもしれない。


「ケプラー疑惑―ティコ・ブラーエの死の謎と盗まれた観測記録」ジョシュア ギルダー、アン‐リー ギルダー、地人書館

「ケプラー予想」ジョージ・G・スピーロ、新潮社


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書評−「すばる望遠鏡の宇宙 カラー版―ハワイからの挑戦」

「すばる望遠鏡の宇宙 カラー版―ハワイからの挑戦」はハワイ島マウナケア山のすばる望遠鏡で撮影した画像と解説。

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2007年07月30日

スパコントップ500ランキング

またスパコンねただが、スパコントップ500ランキングをネタにしたサンケイの悲観記事を見つけた。
サンケイWebとYahooで一部内容が異なるが、元は同じ。Yahooはいずれ消えちゃうからなぁ。

「『IBM BlueGene/L』をトップにベスト10が全てが米国製スパコンで占められていることに国産スパコンメーカー技術者が悲嘆に暮れている。京速計算機開発頑張れ」というもの。
2007年前半のトップ500ランキング発表から一ヶ月後の記事では有難みが薄いというべきか?

国産スパコンと言っても地球シミュレータ用プロセッサを基にクロックアップや小改良を加えて、NECは民生品として小規模クラスターのスパコンを売っていたはず。「デスクサイドスパコン」とかなんとか。
大規模クラスターなスパコンを新規購入する顧客がいないから、ランキングに踊りでる国産スパコンもない、ということではなかろうか?
地球シミュレータを「商用利用も可能」として企業に利用させて稼働率の向上を計っている状況下で、自前でスパコンを購入するのは大学・公的研究機関ぐらいか?

ITER〈国際熱核融合実験炉〉建設をフランスに譲歩した見返りの計算センター設備を日本に作るなんて話もあったから、神戸のポートアイランドあたりに置くつもりの京速計算機の他に、六ヶ所村かどこかにスパコンが配置される可能性があるわけだ。
いつになるか不明だが。


劣勢のスーパーコンピューター開発 世界一奪回へ官民全力

日の丸スパコン、開発競争で劣勢 世界一奪回へ官民全力

スパコントップ500ランキング発表--IBMの「BlueGene/L」が断トツ

IBM、最新スーパーコンピュータ「Blue Gene/P」でペタフロップスを実現へ

トップ500ランキング


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2007年07月15日

スパコン向け人材

スパコンネタをまた。2005年の9月頃、電車内で日本語と英語のチャンポン会話をする3人組に遭遇。

白人かハーフ的濃い顔のバイリンガルが一人いて、日本人とは日本語、白人男性とは英語で会話。

白人A「スーパーコンピュータメーカーの社長に会ったら、情報工学系の学生は採らないと言われた」
日本人A「えっ?」
白人A「『数万ステップのソースコードの構造を説明しろ』と言っても読み解けないから駄目だって。今の教育の内容では長いソースコードにどう取り組むか、なんて対応できない」

なんか、研究室から揃って別キャンパスの何かの発表を聞きにいく途中だったようだが、気になる会話であった。スパコン屋の社長にしてみれば、対象事象の専門教育を受けている人間にプログラミングをさせるほうが情報系新人にスパコンプログラミングを任せるより早道という主張しているようで、目から鱗という感じ。


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雨水に思う水資源

雨の中、川が勢いよく流れるのを見て、雨水は中流域より下では海へサッサと流し、上流でダムに水が溜るかヤキモキしているこの国の縦割り行政は大丈夫か?
水資源問題は21世紀の新たな資源問題らしいぞ、と思っていたら日経土曜版の特集も水資源問題。
マレーシアに水供給の死命を握られているシンガポールは下水の再利用でマレーシアの水価格交渉に対抗とか。
図として、国別の安全な飲料水確保率を表示。しかし、中共の77%はウソ臭い。統計データにも面子が絡む国だから。

また、海外からの穀物輸入は内部に含まれる水も考慮すると水輸入でもあるとか。
つまり、太古の化石水を汲み上げているような米国中西部の農業輸出力がいつまで続くのか興味深いが、実際はどうなんでしょう?

最後は「われわれはどこへ行くのか? 」松井孝典になってしまう。資源に限りがあるのに大人口を抱えた隣国の国民全てが豊かになるなどあり得ないだろうとか、地球全体の物流などいつまで維持できるのか?国ごとに閉じてしまう可能性はないか?など。


「われわれはどこへ行くのか? 」松井孝典、ちくまプリマー新書
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2007年07月07日

書評−生命と地球の歴史

■「生命と地球の歴史」は数年前、NHKスペシャル「地球45億年」に登場した用語「スーパープルーム」と「プルームテクトニクス」の関連で教えてもらった本。

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2007年07月03日

東京大学地球惑星システム科学講座

■松井教授の「われわれはどこへ行くのか?」を読んでて思い出したのが、東大で教科書作りを零から始めた新しい講座「地球惑星システム科学講座」のこと。

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2007年06月17日

書評−日本列島は沈没するか?

「日本列島は沈没するか?」早川書房ポピュラーサイエンス、B5版。
こっちあっちに関連する。

2006年、映画「日本沈没」リメイクに便乗して出された、海洋研究開発機構(JAMSTEC)職員西村一氏とサイエンスライター達の共著。
「プライベートの時間で書いた」として個人の責任を強調しているけど、独立行政法人JAMSTECの存在をアピールして独立採算制の壁を突破する意図がミエミエな気がする。
2005年頃の映画「日本沈没」リメイク撮影へのJAMSTECの協力と表裏一体の企画・出版と言えそう。

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スーパーコンピューターを20万円で創る

「スパコンって」に続いて、またスパコンねたを。

書店でなにげに見つけた新刊スーパーコンピューターを20万円で創る。どんな内容かと手に取れば、手作り専用スパコン「GRAPE」の開発物語。研究室を預かっていた教授による本(*1)が既に絶版らしいから、当時を知ることができる唯一の本かもしれない。

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2007年06月08日

書評-これから食えなくなる魚-

「これから食えなくなる魚」は将来の漁業資源枯渇を憂い、漁師や行政の無為無策(セクショナリズム)を嘆く本。

読んでると、今の漁師の悪影響を受けないように分離された新しい漁業従事者を養成し、魚種交替にフレキシブルに対応できるタンパク源確保手段としての個人営業ではない企業化された漁業を造るべき、と暗に言っているように受けとれる。

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2007年06月03日

スパコンって

「地球温暖化は本当か?」を読み「そういえばスパコンの現状はどうなんだろう。光配線によるクラスターを使うスパコンが開発中だったはず」とググれば、「京速計算機」の開発を文部科学省が推進中とか。どうせNECが開発するんだろうけど。

一方、天体運動シミュレーション専用スパコンGRAPE-DRの元締めの牧野氏の雑想メモ、スーパーコンピューティングの将来は、「コストパフォーマンスとして考えれば、インテルプロセッサによるスカラークラスターに優る汎用のスパコンを開発することは難しい」という悲しい結論。

「新アーキテクチャのスパコン開発だ」と事業化でモタついていると、インテルプロセッサに追いつかれてしまう、という解説。それくらいインテルプロセッサの高速化の進行はは脅威だと。

気象シミュレーションは大気循環モデルだけで解決できるものではないらしいから、スピードばかり追求しても仕方ないだろう、という意見にも耳を傾ける必要があるかもしれない。

「地球シミュレータ」はベクトル型スパコンのクラスターを運用。今現在の主流スパコンはインテル系プロセッサをもちいたスカラークラスター型スパコン。IBMだけはPOWER-PCだったか?
ついでに、ベンチマークソフトはスカラークラスター型スパコンに最適化されていて、「地球シミュレータ」は不利だとされている。実運用では個々のプロセッサの稼働率はベクトル型スパコンの方が高い故に、実際の計算効率では「地球シミュレータ」はまだまだ侮れない存在とベクトル型スパコン派は主張している。


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「コロッサス」

「コロッサス」といえば、私にはD・F・ジョーンズが原作で、1970年映画化の「コロッサス」だったりするが、「コロッサス」はギリシャ神話由来の巨人を指す言葉らしい。

で、映画「コロッサス」〈Colossus:The Forbin Project:邦題『地球爆破作戦』〉は巨大コンピュータによる東西分割支配という冷戦を背景にした物語。

一方、ある一時、米国で誰のどれが世界最初のコンピュータか?が争われ、決着がついた。
しかしその後、英国の機密情報解除を受けて明らかになったのは、第二次大戦時のドイツの暗号「エニグマ」を解読するためにアラン・チューリングなどの才能を結集したコンピュータ「コロッサス」が第二次大戦時に英国で稼働していたこと。米国のコンピュータよりも開発時期が早い。

アラン・チューリングは不幸な死に方をし、英国当局とエニグマ解読担当者達の口の堅さ故に、世界最初のコンピュータの名誉がウヤムヤになったのはどう見るべきか?アラン・チューリングの名誉ぐらい回復してやれよ。
「汚名挽回は勘弁な」

D・F・ジョーンズが英国の「コロッサス」を知らずに、小説「コロッサス」を書いたのだとしたら、それはそれで面白いと言うか、巨大コンピュータという昔のコンピュータ神話らしい名称というか。

因みにSF作家のジェームズ・ブリッシュは真空管コンピュータの時代に巨大瀑布の水で発電と冷却を賄う巨大コンピュータに人々が全てを任せた時代という短編を書いていたりする。巨大コンピュータが故障して、人々がパニックに陥ったとき問題を解決したのは、巨大コンピュータの影響を及ばないド田舎に遁世していたエンジニア、という皮肉。
この作品がロジャー・ゼラズニィの「我が名はレジオン」に繋がっているような気がしてならない。「我が名はレジオン」はコンピュータシステムに全てを任せると人類が決定したある時代にコンピュータシステム内にバックドアを設けて、これを利用して別人になりおおせてしまった男の物語。
posted by kurapat at 03:02| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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